12月9日(火)、小林選手、藤井選手、根岸選手、半代選手が、ロアッソ熊本のホームタウン活動やシャレン!活動、また熊本地震について学ぶことを目的とした新人研修を実施しました。
まずはじめに、熊本学園大学会場のロアッソウェルネスプログラムに小林選手、根岸選手が参加しました。
自己紹介から始まり、参加者のみなさんと一緒にウォーミングアップを終えると、ラダーを使ったウォーキングが始まります。
そこでは選手が一人ずつ日頃行っているラダートレーニングを披露。各選手の素早い動きに、参加者からは「お~すごい!」と歓声と拍手が起こりました。
その後は本格的な運動が始まり、頭を使った体操、体幹トレーニング、スクワットなどを行いました。普段から厳しいトレーニングを行っている選手でも、体が温まってくると上着を脱いで、きつそうな顔を見せたり、声を漏らすなど、負荷のかかる内容となっていました。
体操終了後は、サイン会や写真撮影会を実施しました。参加者の中にはファン・サポーターの方もいて、サインを貰いながら選手との貴重な交流の場を楽しんでいました。もちろん参加者の中にはロアッソ熊本の試合を見に来たことがない人や興味がない人などもいらっしゃいます。
今回の交流を経て選手の顔と名前を覚え、サイン会の時に「今度見に行くからね」「応援しているよ」などと声を掛ける様子が見られました。この光景を見て、ロアッソ熊本を知ってもらう、スタジアムに足を運んでいただくために、地域住民の皆様との交流はとても大事な事だなと選手たちはもちろろん私たちスタッフもあらためて感じました。
次に、益城町の谷川(たにごう)地区、堂園地区にある「布田川断層帯」を飯星選手、半代選手が訪問し、同行いただいた益城町の職員の方にこの断層を含めた熊本地震について説明いただきました。
谷川地区では、平成28年熊本地震の際、2方向の地震断層(共役断層)が民家の庭先に同時に現れ、この狭い範囲の中で2方向の変位が同時に生じるという極めて珍しい状況であります。また断層上にあった納屋は倒壊こそ免れたものの、断層の動きに伴って傾いており、断層が建物に与えた影響をうかがい知ることができます。
もう一方の堂園地区では、「堂園池」に隣接する畑地に180mにわたり表出した地表地震断層をみることができ、ここでは熊本地震における横ずれ最大変位量約2.5mが観測され、「クランク状」に見える畦畔が、横ずれ変位の規模を視覚的に伝えています。またこの地域周辺には『大蛇伝説』が民話として残されており、今回表出した断層は、まさに「大蛇の通り道」といった様相を呈する。地元によれば、地震発生直後の「堂園池」は黒く濁ったという。
これらのことにより益城町にある杉堂地区も含めて、平成30年2月に国の天然記念物に指定され、発災時の状況が良好に保存されているため、発災直後から教育旅行や視察等で活用されるなど、熊本地震の記憶と教訓を伝える震災遺構としても貴重なものとなっています。益城町の職員の方も「2016年の熊本地震以前の震災の記録などは町には全くない状態でした。これからは今回の地震のことを記録としてしっかりと残していき、今後に語り継いでいくことが必要です。」とおっしゃっていました。
来年4月で熊本地震より10年を迎えます。そのような年を迎える直前に、選手たちにとってもクラブにとっても大変貴重な話を聞くことができました。
今回の新人研修にご協力をいただきました益城町、㈱J.H.Wellnessの皆様、誠にありがとうございました。