12/13(火)、江﨑巧朗選手、東山達稀選手が熊本市にある江津湖の生物、外来生物の現状を調査するために、熊本市動植物園にある「水辺のインフォメーション」を訪問、またその後は実際に江津湖を散策するフィールドワークを行いました。
江津湖は、熊本市の中心部から南東に約5㎞、長さ2.5㎞、周囲6㎞の湖です。その湖水面積は約50haで、上江津湖と下江津湖に分かれた「ひょうたん型」をしています。人口70万人を超える大都市でこれだけの湖が市街地にあるのは珍しく、貴重な水生生物や野鳥を見ることもできる、まさに熊本市民にとってのオアシスです。加えて、市民の水道水100%を天然地下水でまかなう「日本一の地下水都市・熊本」のシンボル的存在でもあります。
この豊かな自然、水生生物を守っていくこと、特に近年は外来生物の増加や外来生物による在来種の捕食や在来種の種数の減少が確認され、更なる外来生物への対策が必要になっています。
今後も熊本市、江津湖の生物多様性の保全の活動にかかわっていくうえで、現在の江津湖の状況がどのようなものか更に調査しようと、まず二人が訪れたのは、熊本市動植物園西門傍にある今年3月に新設された「水辺のインフォメーションセンター」。ここでは江津湖の魚や歴史など様々なことを学ぶことが出来ます。今回は特別に二人のために、飼育員の小山さんより、江津湖の生物、外来種についてお話していただきました。はじめてこのような話を聞く二人は、真剣に小山さんの話に聞き入っていました。
インフォメーションで学んだあとはフィールドワークとして、江津湖周辺を散策し、実際に「指定外来魚回収いけす」や「指定外来魚回収箱」を見てまわりました。
そしていよいよ実際に外来魚の駆除を行ってみようと、二人で釣り竿をもち、意気揚々と臨みましたが、全く釣れません。インフォメーションの小山さんもおっしゃってましたが、冬になり水温が下がっているので食いが悪くなっているようです。その場に偶然いらっしゃった釣り人の方も全く釣れる様子はありませんでした。その釣り人の方から「めちゃくちゃ釣れそうな雰囲気出してますよね。」って言われていた東山選手でしたが、全く釣れませんでした。雰囲気はある、ただそれだけでした。
結局この日は二人とも「ボウズ」。外来魚の駆除は次回に持ち越しとなりました。
今日は全く釣れず、外来魚の駆除はできませんでしたが、二人とも江津湖の生物や外来生物による危機、その対策などを学ぶことができ、とっても有意義な時間となりました。このレポートを見ていただいている方にも、外来生物による在来種の減少などの問題を知っていただけるきっかけになったのではないでしょうか。このようなロアッソ熊本の活動をきっかけに「生物多様性の保全」について、みなさんが考えていただけるようになる機会になったのであれば、今回のMISSIONも成功だったのではないでしょうか。
今後も、ロアッソ熊本では江津湖だけではなく、熊本県全体の「環境問題」や「生物多様性の保全」などの活動に取り組んでまいります。
帰り道、水前寺江津湖公園広木地区の横にあるさくらんぼ保育園の子どもたちが公園で遊んでいたので、少しの時間ですが、一緒に遊んでもらいました。外来魚駆除では活躍できませんでしたが、この時ばかりは二人とも大活躍でした。
江﨑選手、女の子たちにモテモテです。
この水前寺江津湖公園広木地区では、平日休日関わらずたくさんの市民の方々が集まり、ランニングやウォーキングなどを楽しまれています。また週末には様々なイベントも開催されています。
いろんな楽しみ方ができる水前寺江津湖公園はまさに熊本市民の憩いの場。ぜひみなさん江津湖の魅力をあらためて探索してみてください。
〇水前寺江津湖公園
https://www.ezuko-park.com/
〇熊本市環境共生課「江津湖地域における特定外来生物等による生態系等に係る被害の防止に関する条例」について
https://www.city.kumamoto.jp/hpKiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=7881&e_id=14
〇環境省 自然保護・生物多様性について
https://www.env.go.jp/nature/