北嶋秀朗選手、現役引退記者会見コメント

2013.10.18

本日は、私、北嶋秀朗のために、これだけたくさんの方にお集まりいただき、ありがとうございます。
北嶋秀朗は2013シーズンをもちまして引退することを決意しました。
この17年間、柏レイソルから始まり清水エスパルス、そして柏レイソルに戻ってロアッソ熊本とたくさんの人に支えられながら充実する日々を過ごすことができたと思っています。
今後につきましては、不透明な点がありますので、多くのことはお話できませんのでご了承願います。

○引退を決めた理由について
僕は清水エスパルスに在籍していた2005年、膝に大きなケガをして、そこから何度も手術を繰り返していましたが、2006~2007年あたりから自分の中でこの試合というものを定めて試合に臨んできていて、この試合でゴールを決められなかったら辞めるという、そのような試合を続けてきました。2006年以降、今まで自分が定めた時にゴールを決めてきていて、だから今まで続けているんだという思いがありました。この試合が今年は7/14ホーム(岐阜戦)で、その試合でゴールを決めることができなかった、それが自分の中では許せなかったし、小さな頃からいつも小さな約束を守ること、自分との約束を守ることでサッカーを続けていると思ってきているので、自分との約束を破ることができないというものがあります。

○7/14(岐阜戦)を選んだことについて
なかなか試合に出場できなかったり、出場してもなかなか結果が出せない中で、池谷さんが監督になって、自分は池谷監督に尊敬の念を持ってこのチームに来ているので、監督になって最初の試合で先発で使ってくれたという背景もあり、自分の中でもこの試合が全てだという思いで臨み、この試合で点が取れなかったから終わりだぞと思っていたので終わりなんです。

○引退を決意する中で、ケガはどのくらいのウエイトを占めるのか
ケガはやはりあったし、大半の部分もありますが、それよりももっと身体が動かなかった時期は何年も前に経験しています。それに比べると今は身体も動きますし、膝の状態でできないということではないです。

○現役引退発表のタイミングについて
自分の中では、7/14(岐阜戦)で決意は固まっていました。自分でも決めているのに早く伝えないでモヤモヤしているのも嫌だなというのもありましたが、いろんな事や方々をリスペクトして、自分の中でもタイミング的に違うのかなということもあり、発表できませんでした。
今日の発表になったことは、今日が妻の誕生日で妻とも相談した結果、選ばせてもらいました。

○ご家族にはどのようなタイミングで伝えたか
子供達には2週間前に伝えました。長男の反応が自分の中でも感動的で「叶えられなかった夢を俺が叶えるよ」といってくれて、すごく心にふれる言葉だった。

○スッキリした表情をしていますが
発表できることが清々しく思えていて、サポーターやいろんな方々から「来年も頑張ろう」と言ってくれることが自分の中でどう消化していいのか分からなくて苦しい部分もありました。今日発表した上で、残り6試合を頑張ることに開放感と意欲に満ち溢れています。

○ロアッソ熊本について
ロアッソ熊本には、いろんな方々の縁やタイミングがあってくることができました。池谷さんをはじめ、スポンサー、サポーター、選手、メディアの皆さん、本当にロアッソ熊本の方々は、小さなことにものすごく大きな喜びを感じている人たちで、幸せを人よりも大きく感じられるクラブだと思いました。そのクラブで引退することができるのは、自分としてすごく誇りですし、ここに来られて良かったと、ここで引退できて良かったと思います。

○全て(柏、清水、熊本)のサポーターへのメッセージ
目線を常に選手と一緒に持っていてほしい、悔しいことも楽しいことも全部選手と一緒に共有する意識を持っていてくれたらうれしく思います。常に一緒に戦って、サポーターが選手の背中を押してくれる存在であってほしいなと今でも思っています。

○熊本で自分自身ができたこと、残り6試合でやらなくてはいけないこと
熊本でできたこと、プレーで見せられたことはすごく少なくて、それがあと6試合残されていると自分の中では思っているので、この6試合で北嶋をしっかり見せたいという思いが強いですし、まだ6試合あるので成長できると思っているので、そこを最後まで狙って成長する自分を見ていきたいという思いがあります。

○ファンやサポーターからの惜しむ声を聞いて
すごくありがたいことだと思います。大した成績を残していないと自分でも思っていますが、その中でたくさんの人にリスペクトされて愛されて、今この場にいられて会見もさせてもらえることはありがたいですし、そういうファン・サポーターの方たちの支えが、17年間の自分の後押しになってくれたのは間違いないと思います。その中で自分がケガで一番苦しかった時に支えてくれた人たちは、この先も必ず忘れないで生きていきたいと思っています。

○サッカーの魅力とは
ボールを通じて人間関係ができていくところだと思います。そこにボールが転がれば、昨日までケンカしていた仲間とも仲良しになれるし、ボールの転がり1つで人の感情も分かる。勝った負けたを皆で共有して、楽しめて、悔しがって、それがいちばんの魅力で、本当に自分が愛して止まないものだなと思います。

○熊本で人間として得たもの、サポーターの方から与えてもらったこと
熊本に来て初めに感じたことは、もしかすると自分が柏にいたままでは気付かなかった喜びというものをすごく大切にしている。いろんな方々が難しい状況をポジティブに進めている。本当ならネガティブに陥りそうなことでもポジティブに、会社の人たちも裏方の人たちも、皆がポジティブに物事を進めている姿を見た時に、これは柏にいたのでは気付かなかったことだ、ということを感じるものが大きかった。
サポーターにはカモンロッソをやっている時の表情を見て、この笑顔でスタジアムを後にさせてあげたいなという思いが強いが、なかなかそれを還元できないでいるチーム状況に悔しい思いはしています。与えてもらったというよりも、サポーターの皆さんに与えられるものがもっともっとあればという方が強いです。

○ロアッソ熊本に求めること
ロアッソ熊本は、ものすごく大きなポテンシャルを秘めているチームだと思います。今の頑張りは自分が見ていてもものすごく心を打たれますし、この頑張りが必ず上への道につながると信じていますので、このポテンシャルがあるということだけに満足しないで、選手も、スタッフも、会社も、全員が前を向いて、上に行くという強い部分から逃げないで頑張っていけたら、ロアッソがJ1でプレーする機会というのはそう遠くない話だと願っています。

○残り6試合で自分に課すこと
ゴールです。ここでゴールを決めて、カッコよくやめようぜというのはあります。引退するから試合に出たいとか、引退するから来年のことを考えて試合に出ないとか、そういうことではなくて、この時に自分が必要がどうかで判断してほしいということは池谷監督にも伝えましたし、今のこの競争に勝って試合に出たいというのはあるので、そこからは逃げたくはないです。その中でポジションを勝ち取ってゴールを決めて「じゃあ辞めるよ」と言って辞めたいと思います。

※フォトセッション後、北嶋選手よりメディアの皆様へ感謝の気持ちを伝えました。

今日は本当にお忙しい中、お集まりいただきありがとうございました。
皆さんがサッカー選手、北嶋秀朗を皆さんに伝えてくれたおかげで、大した成績も残してこなかったのに、たくさんのサポーターにリスペクトを受け、愛され、サッカーを続けることができました。
今後は、まずは残り6試合を頑張って、そのあと、また記者の皆さんが北嶋秀朗という男を書きたくなるようなの生き様を見せていけたらと思っていますので、今後ともよろしくお願い致します。